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    【Vol.1】なぜ今、ローコード開発なのか?

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    【Vol.1】なぜ今、ローコード開発なのか?

    <対談者>
    ダイレクト・コンサルティング株式会社 代表取締役 根本幹哉氏(写真 左)
    株式会社フォリウム 取締役 兼 ダイレクト・コンサルティング株式会社 取締役 紺野哲成(写真 右)

    2024年9月、株式会社フォリウムはダイレクト・コンサルティング株式会社(以下、DC社)の株式取得を行い、子会社化いたしました。
    DC社は、超高速のローコード開発ツール「Magic xpa」およびデータ連携ツール「Magic xpi」を通じて、25年以上にわたりローコード開発事業を展開しています。
    フォリウムは、DC社との協業により、迅速なシステム開発とエンジニア人材活用を狙いとし、顧客の課題解決と事業成長を目指しています。本対談では、両社提携による取り組みの成果と、現在描いている未来像をご紹介します。

    ローコード領域のフロントランナーとして

    ――2024年9月に株式会社フォリウムはダイレクト・コンサルティング株式会社を子会社化し、ローコード開発事業を強化・発展させていくと発表しました。その背景や理由を詳しく教えてください。

    紺野:近年、DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれる中、業務システムや社会そのものの変化速度に対して、従来の開発手法では対応しきれないシステム開発の課題が浮き彫りになっています。
    こうした状況の中で、ローコード開発はこのような課題を解決できる可能性を秘めていると考えています。ダイレクト・コンサルティングではかなり早い段階からローコード開発事業に取り組まれていましたね。

    根本:そうですね。私たちがローコード開発事業に興味を持ったのは25年前です。
    当時、私たちは通信業界の仕事を多く行っていましたが、価格競争が激化し、システム開発にもスピードと柔軟性が求められていました。従来のプログラミング言語ではその変化に追いつけず、もっと迅速にプロトタイピングができる手法を模索していた時期に出会ったのが、現在でいうローコード開発ツールでした。
    当時は「ローコード」という言葉がなく、「4GL」や「プロトタイピングツール」として知られていました。

    紺野:そのローコード開発ツールであるMagic xpaの出会いが大きな転機だったんですね。
    どのような特徴に魅力を感じたのですか?

    根本:Magic xpaは少ないコード量で業務アプリケーションを構築できます。特に通信業界のように料金体系や業務フローが頻繁に変更される環境では、素早くプロトタイプを作り直すことが求められました。その点でMagic xpaは非常に役立ちました。

    紺野:Magic xpaのツールとしての優秀さに加え、採用する意思決定も重要だったと思います。
    当時はどのような評価プロセスを経て採用に至ったのでしょうか?

    根本:1年間という時間を費やして、Magic xpaの実際の運用シミュレーションを行いました。できること、できないことを探ったわけです。
    その中で操作性や開発効率の高さに驚きました。従来なら膨大な時間が必要な処理も、Magic xpaを使えば半分程度で済み、費用の面でも大きくダウンサイジングできる点に可能性を感じました。

    対談する2人①

    当時、国内ではあまり普及しなかった理由

    ――当時、Magic xpaを活用したローコード開発が、国内で広く普及しなかった理由とは?

    根本:要因はいくつか考えられます。
    まず、日本では当時「4GL」や「プロトタイピング」に対する理解がまだ浅く、従来のプログラミングスタイルにこだわる開発者が多かったことが挙げられます。
    また、Magic xpaがイスラエル発のツールだったため、日本市場に馴染みにくかった側面もありました。Microsoft製品と比較して「信頼性」や「サポート体制」などの点で、当初は不安視されたのかもしれません。

    紺野:なるほど。技術的には優れていても、文化や市場特性が普及を妨げることもあるということですね。
    しかし、根本さんはMagic xpaを活用して事業を展開されました。その点での成功の秘訣は何だったのでしょうか?

    根本:一つは、Magic xpaが業務の課題解決に特化したツールだったことです。システム開発を技術そのものではなく、業務の課題を解決する手段と捉えたのが大きかったと思います。
    また、Magic xpaを使って構築したシステムはクライアントにとって直感的で操作しやすく、プロトタイプを通じて修正を重ねることで満足度の高い成果物を提供できました。顧客の立場から見ても、納得のできるシステムを納めることができたのです。

    対談する2人②

    フォリウムとダイレクト・コンサルティングの出会い

    ――Magic xpaの「業務の課題解決に特化したツール」としての活用方法は、フォリウムが目指す方向性とも共通点があるように思いますがいかがでしょうか。

    紺野:フォリウムでも2022年からローコード開発事業を立ち上げました。当社の場合は得意分野であるBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)と、ローコード開発の親和性が高いと考えていました。BPOの事業を通して、もっと幅広くITを使う事業を展開したいと考え、当時はRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)が流行っていたので一部事業として取り組みました。
    ただこれは稼働中のシステムの足りない部分を自動化するツールで、システムやビジネスを抜本的に変えるツールではないと考えていました。ビジネスやシステムにおける課題解決をする事業を模索している中で、ローコード開発には可能性を感じました。
    そこで一緒にローコード開発事業を進めていける企業を探し、ダイレクト・コンサルティングと出会いました。

    根本:今だから聞けることですが、M&Aにあたり不安はありませんでしたか?
    システムを開発する際に、「私たちが使うMagic xpaでは、無駄な仕様書は書きません」「まずは試してください」そんな提案をする会社ですよ?

    紺野:不安はありませんでした。既存の開発方法にとらわれる必要はないと考えたからです。
    アジャイル開発で進めていく道筋があるなら、そこに自分たちは賭けてもよいと。システム開発に限定した話ではなく、どの分野でも確立された世界には先人がたくさんいて、後から入る者はその先人に追いつくための勉強に時間を費やします。
    しかし世の中には常に変化が起きており、先人たちの方法論が必ずしも正しいわけではありません。

    根本:私はフォリウムのBPOにおける知見に注目しました。
    Magic xpaの製品パンフレットには「プログラムを覚えるよりも、業務に精通することが重要だ」と明記されています。BPOはまさに業務理解を深める力が必要です。
    Magic xpaは業務フローをしっかりと把握し、それをツール上でどのように再現するかを考えることで真価を発揮します。「BPOの知見×ローコード開発」、これは大きな強みになると思いました。

    【Vol.2】ローコード開発がもたらす成果とは

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