採用ブログこの街とつながる、輝く／メディア

株式会社フォリウム SDS本部SES部の西野です。9月26日（金）に八戸市主催の「はちのへITフォーラム」が開催され、フォリウムの顧問 紺野がモデレータとして登壇しました。イベントを観覧しましたので、その様子をレポートします。

本イベントは、地域のIT企業、高等教育機関、そして市民の皆さまとともに「いきいきとしたデジタル社会」の実現を考える場として開催されました。八戸市のデジタル化推進や人材育成、ITイノベーションの未来について議論を交わしました。
会場のほかにオンラインから参加できるハイブリッド形式で、幅広い層の方々が参加していました。

はじめに、福島県磐梯町「旅する」副町長 菅原直敏氏による基調講演では、技術や資源を目的化するのではなく、町民の幸せを軸に据えた働き方の再デザインと未来のまちづくりへの変革について語られました。

講演で特に印象的だったのは、日本の自治体がこれまでにない挑戦を通じて、町民の暮しを豊かにするための未来を再設計しようとしている点です。たとえば、「DX」(注1) という言葉を掲げてCDO(注2) を設置したり、ゼロトラストセキュリティ(注3) をいち早く導入したりと、単なる技術導入にとどまらず、多様な人が関わりやすい環境づくりに取り組んでいます。

(注1)DX　デジタルトランスフォーメーション（Digital Transformation）の略称。デジタル技術を活用して、企業や組織のあり方、製品やサービス、ビジネスモデルそのものを根本的に変革し、新しい価値を創出することを指す。

(注2)CDO　Chief Digital Officer（最高デジタル責任者）の略称。企業のデジタルトランスフォーメーション（DX）を主導し、デジタル技術を活用してビジネスモデルを変革・創出する責任を負う経営幹部。

(注3)ゼロトラストセキュリティ（Zero Trust Security）　従来の「社内ネットワークは安全」「一度認証すれば信頼できる」という考え方を捨て、「誰も何も信用しない（Never trust, always verify）」を前提とするセキュリティモデルのこと。

こうした取り組みによって、リモートワークやパラレルワークが可能となり、新しい「チエ・カネ・カンケイ（知恵・金・関係）」が生まれることで、人材不足の解消や地域の可能性の拡大にもつながる。このことから、技術や制度は手段であり、町民の幸せを最終目的に見据え、多様な視点から少しずつ形にしていく姿勢こそが、未来のまちづくりの本質なのだと感じました。

パネルディスカッションには菅原氏のほか、地元IT企業・行政関係者などのパネリスト３名が登壇しました。
八戸市デジタル推進懇談会の座長を務める当社の顧問 紺野とパネリストの皆さまで、八戸を動かすDX戦略：組織・働き方・人材の再デザインについて活発な議論が行われました。

ディスカッションの中で強く感じたのは、DXの推進には技術だけでなく「巻き込む力」が欠かせないということです。住民とともに課題解決に取り組む仲間をつくり、必要な役割を担う人がいなければ自らがその役割を果たす。そうした主体的な行動が、新たな挑戦につながっていくのだと学びました。

実際に、市町村を巻き込んだハッカソンの開催事例や、オープンデータの公開などの取り組みを積み重ねることで、気づけば先進的な地域へと成長していたという事例も紹介されました。こうした歩みが、自らの実践を通じて周囲を巻き込み、ともに前進していく姿勢こそが、デジタル人材を育む力になるのだと実感しました。

そして、今回からディスカッションの内容をホワイトボードにまとめながら進行していました。議論の流れが一目でわかるようになり、参加者全員が共通認識を持ちながら意見を深めていくことができたのが印象的でした。
ボード上に新たなアイデアが加わっていく様子は、まさに「ともに考え、ともに創る」場を体現していたように感じます。

はちのへITフォーラム2025の動画は、八戸市のYouTubeで公開されています。 ぜひご覧ください。
●八戸市いきいきとしたデジタル社会推進事業支援
「令和7年いきいきとしたデジタル社会推進事業」はちのへITフォーラム2025～ITの力でデザインする、八戸の未来～

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社フォリウム
人材開発本部 広報室
上村
https://www.folium.co.jp/contact/