foliumブログ

2023/12/26

エンジニア,勉強会,データ活用,山口

珈琲をエンジニアリングしながら、山口に新しい生活文化をもたらしたい(後編)

「暮らしたい場所で輝く未来」を実現しようとしている社内外の人にフォリウムの社員が聞くシリーズ、第3回、後編です。(前編はこちら)

山口市中心商店街での出店理由と
お客様の行動の変化

紺野)武本さんは下関出身というお話がありましたが、なぜ、山口市中心商店街にお店を出されたのでしょうか。

武本)お店を出すにあたって市場調査をするときに、近隣にどのぐらいお店があるか、商圏の人口分布、年代別などの情報を細かく調べました。

山口県の中では、山口市中心商店街に可能性を感じました。ここの魅力は商店街の機能が残っている、名残を感じられたのです。
機能とは、近隣住民の方が商店街に日常的に買い物に来て、ついでにゆっくりするのに他のお店に立ち寄ったりすることが起きているということです。

買い物ついでにコーヒーを一杯飲んでくれるお客様がいます。
年代は幅広ですが、20代前半などは少なく家庭層となる30代より上の層が多い印象です。

紺野)まさに第2回の勉強会で地域でデータをどのように見るかを学習しました。
自分の決定できる範囲まで粒度を絞り込んで分析したうえで判断することを実践されていますね。

LOG COFFEE ROASTERSにお伺いする日、その時刻まで少し時間があったので商店街を歩きました。
そこで酒屋さんの浅屋商店に立ち寄りました。
山口の日本酒のことや酵母・麹のこと、季節による違いなど丁寧に教えてくださり、思わず2本を買い求めてしまいました。楽しい時間でした。

武本)私のお店も酒屋さんに近い意識があります。お店が人々の日常の中に溶け込んでいるといったポジションでやりたいと思っています。
お客様がお店に入ってきてコーヒーを選んで買って持ち帰ったときに、そのときどきで必要な情報ってなんだろうと思うことがあります。
お客様の行動の導線を一つのデザインとして考えて、コミュニケーションをしていくのが楽しいです。

たとえばお店では袋で焙煎度合いを色分けしています。色でコーヒーを選べるようになります。
オレンジ色が浅煎り、中煎り、青色が中深・深煎りです。
お客様がどんなコーヒーを美味しいと思ったかをうまく表現できなかったとしても、袋の色で伝えていただけたら、同じような種類や同じコーヒーを提案をすることができます。

コーヒーを知っていただくうちにお客様が豆を挽くようになってみたいという話も出てきています。
そうした話を聞くと、自分の仕事は、来てくれた人の暮らしの風景も変えているんだなと感じます。
実際に豆で購入することのメリットは大きいです。保存が長く効くので、味の劣化も抑えられる。
そうしたことは楽しんでいただけると実感しやすいです。

コーヒー豆の袋を説明する様子
コーヒー豆の袋を説明する様子

紺野)私も訪問してみて最初はカフェのイメージかなと思っていましたが、コーヒー豆のパッケージがキレイに並んでいますし、買って帰る人も多そうですね。

武本)この数年、売上の比率が変わってきています。
お店を出した当初は6:4ぐらいでカフェ利用が多かったです。物販が3〜4割程度でした。
比率は2〜3年で逆転していって家用のコーヒーやギフト利用も増えてきています。
自宅でコーヒーを淹れて飲む、暮らしが変わる。
コーヒーを通じてお客様の日常に小さな幸せを届けることをお手伝いできる楽しみを感じています。
そして、私たちのお店が山口市中心商店街の空気を作っている、これからの機能の1部になっていけばいいな〜と思っています。

紺野)売上比率が物販に変わっていったというのは凄いですよね。
山口の商店街やLOG COFFEE ROASTERSにくる人たちの生活を変えていったということですから、山口に暮らす人たちの珈琲文化をつくっていったとも言えると思います。

武本)もともと物販を中心にするつもりで逆算して経営をしていました。
なので最初はお菓子も置かなかったんです。カフェ寄りになっていってしまうので。

最初の数年は苦しくてもカフェを中心にするのではなく、コーヒーを中心にお家でも楽しんでもらう、そうしたお店にしていきたいと思っていました。
ようやく物販が中心になってきたのと、お菓子の製造を任せられる方も加入したので、カフェでのお菓子の提供も始めました。
お菓子も任せているスタッフがいるため、コーヒー事業とは別にして、ブランド名を分けています。

コーヒーについて語る武本さん
コーヒーについて語る武本さん

これからやりたいことって何ですか?

紺野)お店は確実に武本さんがめざしていた方向に進んでいるように見えますが、これからどんなことをしたいですか?

武本)まずは焙煎器を大きくしたいんです。
量だけではなく、取り扱える商品のラインナップも増やせ、質も良くできる可能性が高まります。
その焙煎機って高額なのでかなりの投資になりますから、勢いだけでは買えないんですけどね。
クオリティを上げていきたいという気持ちがあります。

他方で、データを細かいところを取れる機械については、焙煎機に比べると遥かに安価なので具体的に検討しています。
主には2つの種類の測定器です。
 ①焙煎度合いのL値、色の値を図れる機材
 ②生豆の水分値・密度を図れる機材

季節や温度によっても同じ豆でも異なりますから、こうした測定器を適切に使うことで焙煎計画を立てやすくなります。

フォリウムの職場やイベントをやってみて
~後日~

紺野)フォリウムの職場や、カフェでのイベントについてはどのように感じられましたか?

武本)自由度が高そうで、山口では見たことのない職場で面白いと思いました。
イベントについては私自身、皆様が楽しみながら淹れていただいている様子や、発表でも消費者目線での意見をしっかりと言っていただけて嬉しく感じておりました。
お店の方でも、いただいたアドバイスを取り入れていけるようにしたいと思います。

紺野)山口で一緒にこれからの風景をつくっていきましょう。今回のイベントを踏まえて、続きも考えたいですね。
私も社員の反応やアンケートから気づきがありました。
実際にはどれぐらいの規模からセミナーをしたいお考えですか?

武本)2人以上から、ご相談ありましたらセミナーを開催します。
フォリウムでのイベントの翌日や翌々日に来てくれた社員もいました。
ネットでも買い物できる時代に、そこにしかないものその土地の楽しみ方を大切にしたいと思っていたので、嬉しいです。

個人だからできることはある。どの仕事においても、相手がいてこそなので自分だからできることを考えています。
フォリウムのブレンドコーヒーをつくるというのもありですよ。つくってみるのはそれほど難しいことではありません。

紺野)それは嬉しいです。自分で学習して作ってみて誰かからの反応をダイレクトに感じる。
そうしたプログラムは個々人の成長機会にもつながりますし、マーケティングでのリアルな実感も得られそうです。
会社のノベルティとしても良さそうです。
今回はフォリウムにお越しくださりありがとうございました。


お話を伺った武本さん
お話を伺った武本さん

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